寒波襲来

定植117日目、近年稀に見る安値相場のまま年末を迎えようとしていた矢先、数年に一度というレベルの寒波がやってきた。

確かに朝から強風が吹き荒れていて、気象測器の観測値を確認したところ風速が20m/sを示す瞬間もあった。

大して作業もなかったので、溜まっていた事務仕事をやっつけようと思い、ハウスの管理を従業員に任せて一旦帰宅した。

帰り道では車のハンドルが取られるほどの強い風が吹き続けていた。

そして午後一番、従業員から電話が入った。

『ハウスの前室の上が破れている』

最初は前室の屋根部に被せてあるフィルムが破れたのだと思った。耐用年数の長い丈夫なフィルムだが、強風で物でも飛んできたのだろうか。

だが話を聞き続けると、どうも違う気がしてきた。電話口では要領を得ないので現場の写真を撮って送るように指示をした。そして送られてきたのが下の写真。

西側から撮ったところ

これを見て愕然とした。

なんと見事に打ち破られている。寒波がもたらした北風がもろに当たったのだとすぐに分かった。

今夜は氷点下の予報だったので、日没までには塞がないといけない。従業員には自分が今からハウスに戻り修繕をするので、とりあえず内張保温カーテンを閉めて冷たいからっ風が作物に直接当たらないようにして、修繕の材料と道具を準備しておくように伝えた。

前室の中から見たところ
ハウス の中から撮ったところ

修繕作業は困難を極めた。前室が邪魔で高い脚立が立てれない、風は一向に止む気配がない。

正攻法ではまともに作業ができず、到底日没には間に合わないと思われたので、修繕面の内外二手から補修テープを張り合わせて塞ぐという荒技でなんとか応急処置を終えた。

実は破れた箇所はおそらく20年近くはフィルムが張り替えられておらず、経年劣化でいつそうなってもおかしくなかった。前室がいくらか風よけの役割をしてくれていたので、張り替えを先延ばしにしていたのだった。

今回はあくまで応急処置なので、なんとか今作中はもってくれと祈りつつ、作付けが終わり次第キチンと修繕することを誓ったのだった。

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